アメリカ生活 学校編5 ほめて伸ばす
引き続きアメリカの大学の良い点について話したいと思います。
今回は『褒めて伸ばす。』
日本人は苦手ですよね。
私も子供の頃から褒められるより叱られる方が圧倒的に多かったと思います。
悪いところって目につきやすいからツイツイ言ってしまうのでしょうが、良い点も言ってもらわないと自分の良さや強みを理解しにくいですよね。
その点アメリカは良いところをメチャメチャ褒めます。
日本人にしてみれば言い過ぎでしょ!ってくらい褒められる。
でもコレに私は救われました。
アメリカに行って良かったと思える一番のポイントです。
私は日本のデザイン事務所で働いていた時、
『お前は才能ないからデザイナー辞めて、デザイン学校の先生にでもなれば?』と言われました。
今では仕事に才能なんてあまり関係ないと思っていますが、
当時の私には絶望的な一言でした。
アメリカに渡った後はデザインやアートは好きだけど他の事も経験して自分の進む路を探すのも1つの目的でした。
そして大学の一般教育(General Education)のデッサンのクラスで私は救われる事になります。
元々絵を描くのが好きだった私はデッサンのクラスが楽しくて仕方がありませんでした。しかも絵を描いている時は英語のハンデもありません。
そして提出した作品を見た先生は『君には才能がある!』
もっと君の作品が見たいから私が教えている他のクラスも受けないか?
と言ってくれたのです。
私はアートの専攻ではないので他のクラスをとるのは難しいと伝えると。
『何てことだ、もったいない。
一緒にStarving Artist(食えない芸術家)をやろう!』と言われました。
食えへんのかーい!
でも、私は飛び上がりたいほど嬉しかったのを覚えています。
好きな事でこんなに評価されたのは初めてです。
のちにこのデッサンの作品が校内のアートコンテストで入賞したのをきっかけに私は再びデザインの世界で頑張る事を決意します。
デザインのクラスでも、悪い点は指摘されますが、良い点は大いに評価してくれます。
そこで私は自分の強みに気付き、それを伸ばす努力をしました。
卒業後は実力主義のアメリカでクビにならず日本に帰ってくるまで10年以上をデザイナーとして働く事ができました。
一度は諦めかけたデザインの路ですが大学の先生やクラスメイトにも助けられ、続けることができました。
こんな経験は日本では出来なかったと思います。
もちろん日本の大学も良い点があるのでしょうが、
チャンスがあればアメリカで勉強する事を私は強くお勧めします。