アメリカ生活 治安編1 銃(GUN)
今回からアメリカの治安についてシリーズでお話します。
治安の話をするにあたって、アメリカは治安が悪いから行かない方がいいですよと言うわけではなく、
きちんとした知識と理解があれば危険を回避する手段があるという事を分かっていただきたいというのが目的です。
第一回は日本とアメリカで最も異なると言っていい銃(Gun)についてです。
アメリカでは現在、約3億丁の銃が存在し、年間3万人が銃で命を落としています。
内訳は殺人事件で約1万人、自殺で約2万人だそうです。
自殺の2万人に関しては銃でなく別の方法もあるので、銃のせいだとはいえませんが。
そもそもアメリカ人はなぜ銃を持つのか?
禁止しないのか?
疑問に思いますよね?
これはアメリカの歴史と考え方によりますし、それを元に銃を持つ権利が憲法で定められています。
具体的に説明しましょう。
アメリカはとにかく広いので、開拓時代に治安を守る警察が足りませんでした。悪人から自分の身は自分で守る自警の考えが根本にあるようです。そしてそのために自ら武器を手にすることは自己選択、つまり自由の象徴でもあるという考えが根本の考えになるそうです。
しかし、すべての家庭で銃を所持しているわけではありません。それは個人の考えによりますし、家の中に銃がある方が危険だという考えもあります。現に家の銃で子供が遊んで事故が起きるケースも少なくないようです。
私の周りだと、5~6割くらいの人が銃を持っていました。もちろん銃の保管方法は決められていますし、車に積む際はケースに入れてトランクにしまわないといけないなどの厳重なルールがあるようです。もちろん犯罪者はルールなんてお構いなしでしょうが。
自警のために銃を持っている人の中には、もしもの時に使えるように高校生くらいの子供に銃の使い方を教える家庭もあるようです。
ちょっと思春期の子供に銃の使い方を教えるのは怖い気がしますけど。
しかし、私の知る限り銃の保持者の多くは趣味的に銃を買っている人の方が多いと思います。私も射撃場で銃を撃った事がありますが、正直楽しかったです。
ただ指先を動かすだけで人の命を奪う事の出来る武器だと実感し恐ろしさも感じました。
このように、アメリカに住んでいると銃を目にする機会も多いです。
警察は防弾チョッキにいつでも銃を抜けるようにグリップがむき出しの状態で腰につけています。それだけ危険と隣り合わせなのでしょう。
ロサンゼルスの空港では空港警察が肩からマシンガンを下げています。
はじめて見た時はビビりました。
アメリカのホームセンター的な所に行けば普通に売っているので身分証明と登録さえすれば簡単に買えてしまえます。
ちなみに私は18年アメリカにいましたが、持っていませんでした。
長くなりましたので今回はこれくらいで、次回は私が体験した銃に関するエピソードについてお話します。お楽しみに!